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概要
「Clean Craftsmanship 規律、基準、倫理」を読んだので感想を書こうと思います。
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書籍概要
どんな本?
ソフトウェア開発に必要な「規律、基準、倫理」を身につけよう!
現代社会では、ソフトウェアが社会のインフラとしてあらゆる場面で活用されている。これらのソフトウェアの不具合や、ソフトウェアを用いた不正行為などが起こると、人々の生活に大きな悪影響を与えることになる。社会に影響を与える技術には、規律と制御が必要とされる。本書の目的は、ソフトウェア開発者とそのマネージャーたちに、規律の必要性を印象づけ、堅牢で対障害性のあるソフトウェアを構築するために最も効果的な「規律、基準、倫理」を教えることにある。
- 著者 Robert C.Martin 訳者 角 征典
- 2022年08月 発行
- 336ページ
- 定価3,520円(税込)
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内容のまとめと感想
著者は「Clean Architecture 達人に学ぶソフトウェアの構造と設計」で有名な、 ボブおじさんこと「Robert C. Martin」氏。
上記の書籍は知らなくても、円形のクリーンアーキテクチャの図自体をみた事はある人は多いのではないかと思います。
同氏はClean XXXといったシリーズで書籍を多く発売しており、「Clean Agile 基本に立ち戻れ」は以前本ブログでも感想を書きました。
本書は、プログラマーとして持つべきクラフトマンシップ(職人気質)に関して説いている書籍です。
タイトルからは想像できませんが、テストに関しての内容が殆どを占めています。(それだけ、テストが重要という事の表れとも取れます。)
特にTDD(テスト駆動開発)に関して、150ページ以上を割いていて実質TDD本と言っていいかもしれません。
4つもの事例を使って、TDDで実際にテストとコードを完成させていくといったことを説明しており、TDDがどういったものなのかイメージを掴みやすいと思います。
(コードはJava)
TDD周りの話が落ち着くと、後半は設計やチームワークなど、幅広いテーマでプログラマーとしてのノウハウや持つべき心構えが説明されています。
前半のテスト関係からうって変わり、1つのテーマに関して数ページ程度で書かれた非常にシンプルなものになっていて、エッセイのような感覚で読めます。
多くの書籍でも説明されている定番的な内容から、著者のボブおじさんの経験や強い思いが描かれているものなど、非常にバラエティ豊かです。
内容によっては他の書籍などと反対の内容やプラクティスがあったりと、このあたりは自分の好みで取捨選択はした方が良いかもしれませんね。
訳者のあとがきでも言及されていますが、著者の他の書籍と同じ内容が多く出てくるらしく、人によっては「またこの話か」と感じる事もあるかもしれません。
一方で本質的な内容を繰り返していており、総集編的な気持ちで読む事ができるとも言及しているので、これまでの著書の包括的な復習として本書を読むといった使い方もできるのかもしれません。
実際のコードを使いつつ説明を行うTDDを主軸に置きつつ、エンジニアとして知見やノウハウを学習・復習できるごった煮感を楽しめる書籍です。(内容的にも初学者よりある程度の経験を積んだエンジニアの方が刺さると思います。)